障害の種別や立場、考えの違いを乗りこえ、障害のある人々の社会における「完全参加と平等」や「ノーマライゼーション」の理念を具体的に実現することを目的として、各種事業を全国的に展開しています。

10年6月24日更新

6.障害者基本法の改正について

 障害者基本法の改正については、権利条約批准との関連で、「障がい者制度改革推進会議」において集中的な論議が進められ、法律の基本的性格、障害や差別の定義など、根本的な見直しが行われつつあります。

 こうした状況を踏まえ、昨年衆議院選挙の際の下記設問との関連で、改めて貴党のお考えをお聞かせください。



Q6-1


 障害者の定義について、障害者権利条約の規定を十分に考慮し、障害がすべての種類の機能障害に関連するもので、障害が態度及び環境の障壁との相互作用から生じるという観点を含めること、については、


  1. 賛成である
  2. 反対である
  3. 何ともいえない。

それぞれのご回答についての理由をお聞かせください。(200字以内)


政党名 回 答 理 由
民主党 賛成 障がい者制度改革推進会議で十分に検討されるべき課題であると認識している。
自由民主党 現行法に含まれている 現行法においては、「障害者」について、身体障害、知的障害又は精神障害があるため、継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける者」(第2条)と定義されているところであり、ご指摘の観点も含まれているものと認識している。
公明党 賛成 記入なし
日本共産党 賛成 現行の障害者の定義は、国際的にみても狭く限定的であり、施策の対象から除外される障害者が多く生まれています。ニーズを中心にしたものにあらため、いわゆる「谷間にある障害者」の問題を解決することが必要です。
社民党 賛成 人間は社会のなかで生きる存在である。単に機能障害のみ見るのではなく、総合的な視点が必要であると考える。
たちあがれ
日本
何ともいえない 障害者基本法は、5年ごとに見直しをすることになっており、昨年がその年でしたが、総選挙があり流れました。障害者権利条 約の批准にも関連するので今年度中には、与野党協議機関を設け改正をはかるべきだと考える。



Q6-2


 障害者施策の策定にあたっては、障害当事者(団体)の参画が不可欠である旨を法律上明記すること、については、


  1. 賛成である
  2. 反対である
  3. 何ともいえない。

それぞれのご回答についての理由をお聞かせください。(200字以内)


政党名 回 答 理 由
民主党 賛成 障がい当事者(団体)の参画を担保すべき。具体的な規定については、障がい者制度改革推進会議等で検討されるべき。
自由民主党 中央施策推進協の過半数は本人または家族が占めている

障害者施策の策定・推進に当たっては、障害のある方々のご意見を十分にお伺いしながら進めていくことが重要です。
障害者基本法第9条においては、障害者基本計画の策定・変更に当たっては、中央障害者施策推進協議会の意見をきくこととされており、また、同協議会の委員は、障害のある方ご本人又はそのご家族が過半数を占めています。

公明党 賛成(昨年の回答:
何ともいえない)
障害者基本法改正案の公明党案では、「障害者施策の策定及び実施においては、障害者及び障害者を代表する団体の意見を反映させるため、その意見を表明する機会を確保すること」と明記しております。
ご指摘の趣旨が実現するよう、取り組んでまいります。
日本共産党 賛成 「私たちぬきに私たちのことを決めないで」という願いを実効ある形にすることにつながります。
社民党 賛成 障害当事者の参画を確実に推進するためには法的な担保が必要。「障がい者制度改革推進会議」にも法的根拠が必要と考える。
たちあがれ
日本
記入なし 記入なし



Q6-3


 障害者基本法に、障害者施策の策定とその評価は、一般国民との比較可能な障害者の生活実態調査をふまえて行われるものとすることを法律上明記すること、については、


  1. 賛成である
  2. 反対である
  3. 何ともいえない。

それぞれのご回答についての理由をお聞かせください。(200字以内)


政党名 回 答 理 由
民主党 賛成 障がい者等の実態を把握するために、客観的な調査を実施する必要がある。具体的な規定については、障がい者制度改革推進会議で検討されるべき。
自由民主党 現在も定期的に調査等実施している

障害者基本法第8条においては、障害者施策は障害者の年齢及び障害の状態に応じて、かつ、有機的連携の下に総合的に策定され、実施されなければならないこととされ、また、「障害者基本計画」(平成14年12月24日閣議決定)において、障害者関係団体との意見交換やニーズ調査の実施等を通じて施策・事業の有効性についての検証を行い、効果的・適切な施策・事業を実施することとしています。

公明党 賛成 障がい者施策の策定と評価に関しては、現場の障がい者のかたのご意見を踏まえた取り組みが重要であります。実態調査については必要に応じた公平で公正な調査が必要と考えます。
法律上に明記することについては検討してまいります。
日本共産党 賛成 基本的人権の保障という観点や、障害ゆえのニーズを当たり前に保障するという観点などふまえ、明文化して実効性のあるものにすることに賛成です。
社民党 賛成 同じ時代を肩を並べて生きる国民であり当然と考える。
たちあがれ
日本
記入なし 記入なし



Q6-4


 障害者基本法に示された中央障害者施策推進協議会については、機能強化のために事務局体制や予算の整備などについて昨年はお聞きしました。

5月17日に開かれた、第11回障がい者制度改革推進会議の論議を踏まえ、中央障害者施策推進協議会と推進会議を発展的改組し、関係大臣に勧告する権限をもつ委員会を内閣府に新たに設置する考えなども示されています。この委員会は条約の履行状況を監視する「モニタリング機関」の役割も担うと考えられています。

このような新しい組織(機関)の設置、については、


  1. 賛成である
  2. 反対である
  3. 何ともいえない。

それぞれのご回答についての理由をお聞かせください。(200字以内)


政党名 回 答 理 由
民主党 その他 条約の履行状況を監視する機関の設置の具体策については、障がい者制度改革推進会議で検討されるべき。
自由民主党 記入なし

記入なし

公明党 賛成

新しい機関の設置については、早期に法的根拠と役割、権限を明確にすることが必要であると考えます。
当事者や家族、学識者、事業者、地方自治体首長など、多様な人選に基づき、幅広い議論が行われるとともに、施策についてパブコメを実施する等、オープンな国民的な議論の中から決定され、推進されるべきと考えます。

日本共産党 賛成 障害者権利条約の履行を徹底推進するこうした機関の存在で、障害者施策のいっそうの充実をはかるべきです。
社民党 賛成 モニタリング機関は内閣府の外に置くことも検討すべき。内閣府内においた場合、政府内で監視・勧告し合うことになる危険性はないのか。モニタリング機関の実効性が損なわれるのではないか。
たちあがれ
日本
記入なし 記入なし

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