09年6月7日更新
社会保障政策や社会福祉政策の動向を視野に入れながら、障害者政策に関する基本課題や当座の重点事項について、適時に要望書や意見書、提言を行なうことが求められる。とくに、施行後3年目の障害者自立支援法の見直し法案については(2009年3月31日に閣議決定され、即日、衆院に上程された)、障害の定義の変更や利用者負担を家計の負担能力に応じたものとするなどが含まれている。
障害者基本法の定時改正についても議論が重ねられており、障害者権利条約の批准を視野に入れて、「障害」や「差別」の定義、差別禁止法制定そしてモニタリング機構の位置づけなどが大きな課題となっている。
権利条約の批准承認にむけた動きが加速してきているが、権利条約と国内法の矛盾を放置した拙速な批准は避けなければならない。特に、障害児教育や障害者の就労・雇用の位置づけ、所得保障制度や医療の問題など、課題は山積している。さらに、障害者自立支援法の見直しのなかで話題となった、「障害者総合福祉法」の制定は、JDが結成当時から大きな課題として取り組んできたテーマである。少なくとも、これらについては条約の内容と照合しながら、批准承認時に改正または改善の方向を示すべきである。
障害者自立支援法が施行後3年を経たなかで、市町村・都道府県障害福祉計画および市町村・都道府県障害者計画の策定と見直しの活動は、その重要性を増している。新たな「まちづくり」「地域づくり」に関わる地域自立支援協議会も、各地で動き出している。このような場をはじめとして、当事者参加・市民参加の取り組みを展開し、障害者理解を確実に広げつつ、国の基本指針や障害者プランの上方修正を図っていくことが求められる。
なお、障害者自立支援法関連以外の基本課題、継続課題として次の諸点を確認しておきたい。正会員の意向を反映させながら、具体的には政策委員会を中心に検討、研究を重ねていきたい。
※上記の法律名の中には仮称も含まれている。
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