障害の種別や立場、考えの違いを乗りこえ、障害のある人々の社会における「完全参加と平等」や「ノーマライゼーション」の理念を具体的に実現することを目的として、各種事業を全国的に展開しています。

1.政策課題への対応

社会保障政策や社会福祉政策の動向を視野に入れながら、障害者政策に関する基本課題や当座の重点事項については、できる限り適時に意見や提言を行なう必要がある。とくに、施行後2年目に入る障害者自立支援法については、実態を踏まえた上での当面の修復策の提言等に加えて、関連事項の探求が求められる。
関連事項として緊急性があるのは、いわゆる「三年後見直し規定」(自立支援法附則第3条)への備えであり、
具体的には


  1. 法律全体の点検(応益負担制度、報酬単価等事業運営費基準など)
  2. 介護保険制度との関係性
  3. 所得保障制度(就労施策との関連含む)
  4. 障害の定義、等級制度
  5. 障害程度区分基準

などである。
 影響力の強い政策提言を可能にするためにも、政府などの保有する基礎的データの情報公開を求め、また総合的な障害者実態調査を実施させ、データと生活実態に即した分析を行いたい。ひきつづき今年度も障害者自立支援法の影響を事例調査によっておこなう。
 障害者問題の「社会化」のためにも、市町村・都道府県障害福祉計画および市町村・都道府県障害者計画の策定と見直しの活動は重要である。とくに市町村障害者計画の義務化は今年度からである。当事者参加・市民参加の取り組みによって、障害者理解を広げつつ国の基本指針や障害者プランの上方修正を図って行くことが望まれる。
 なお、自立支援法関連以外の基本課題、継続課題として次の諸点があげられるが、これらについても検討、研究を重ねていきたい。


  1. 障害者基本法の定時改正への備え(5年後見直し規定に基づいて)
  2. 障害者差別禁止法の創設関連
  3. 家族制度・扶養義務制度(保護者規定含む)関連
  4. 障害者基本計画・障害者プラン、市町村障害者福祉計画関連
  5. 欠格条項関連
  6. 教育制度・教育体系関連
  7. 医療・保健関連
  8. 支援機器(福祉用具)関連
  9. まちづくり関連

上記の政策課題については、政策委員会を中心としながら、政策委員会の下に設置する小委員会において具体的に深めることとする。また、可能な限り加盟団体の意見や提言を参考にしていきたい。

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