障害の種別や立場、考えの違いを乗りこえ、障害のある人々の社会における「完全参加と平等」や「ノーマライゼーション」の理念を具体的に実現することを目的として、各種事業を全国的に展開しています。

08年8月30日更新

1.当面する政策課題への対応

社会保障政策や社会福祉政策全体の動向を視野に入れながら、障害者政策に関する基本課題や当面する重点課題について、できる限り適時に意見提出や提言を行なっていきたい。

とくに、施行後3年目に入る自立支援法に関連しては、07年12月の与党プロジェクトチームによる「緊急措置」に続いて、民主党においても自立支援法の修正を含めての「障がい者制度改革推進の方向性について(中間報告)」が発表されたが(4月22日)、こうした国会や政界の動向を踏まえながら、JDのとるべき方向を明確にしていきたい。

周知のとおり、今年度は、いわゆる「三年後見直し」(自立支援法附則第3条に基づいて)のこれについての具体的な対応が求められる。対応にあたっては、


  1. 法律全体の点検(応益負担制度や報酬単価、障害程度区分基準などを中心に)
  2. 所得保障制度のあり方(就労施策との関連含む)
  3. 障害の定義、範囲、等級制度
  4. 相談支援事業や自立支援協議会のあり方
  5. 介護保険制度との関係性

などに留意する必要がある。 なお、「三年後見直し」にあたっては、施行後の二ヵ年余の検証を徹底的に行なうべきで、これを厚労省に求めていきたい。また、JDとしても、この間の実態調査を含め(06年度調査、07年度調査)、正会員から協力を得ることを含めて、独自の実態把握に努めていきたい。

なお、自立支援法関連以外の基本課題や継続課題として、次の諸点があげられるが、これらについても引き続き検討や研究を重ねていきたい。


  1. 扶養義務制度・家族制度の検証(精神保健福祉法の保護者規定を含む)
  2. 障害者基本法の定時改正への備え(09年度改正予定)
  3. 障害者差別禁止法の創設
  4. 本格的な所得保障制度の確立(無年金障害者問題の解消や就労との関連含む)
  5. 就労関連制度の改正(ILOへの提訴の動向を踏まえて)
  6. 欠格条項関連
  7. 教育制度・教育体系関連
  8. 医療・保健関連
  9. 支援機器(福祉用具)関連
  10. まちづくり関連

上記の政策課題については、政策委員会を中心としながら、政策委員会の下に設置する小委員会において具体的に深めることとする。また、可能な限り正会員の意見や提言を取り入れていきたい。

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