08年6月16日更新
2008年6月16日
内閣総理大臣 福田康夫様
日本障害者協議会 代表 勝又和夫
貴職におかれましては日ごろより障害者施策の推進にご尽力されていることに対して、心より敬意を表する次第です。
さて現在、経済財政諮問会議におかれまして、2006年度から続いています社会保障費の2200億円の抑制について議論されているところでありますが、障害者の人権と生活を守るという立場から、この問題につきましては、撤回されることを強く求める次第です。
障害者権利条約がこの5月に発効され、国内法の点検と整備が今急がれているところであると私たちは認識しています。
しかし、一昨年施行されました応益負担を核とする障害者自立支援法は、社会参加のみならず、障害者の日常生活そのものを脅かしており、早急な抜本的見直しと手だてが求められているところです。
この障害者自立支援法の問題のみならず、後期高齢者医療制度の施行、あるいは生活保護費の抑制政策の強化などが、続いており、医療・福祉のセーフティーネットは崩壊の危機に瀕してしまい、私たちは人権とは程遠いところで、厳しさと不安な生活を強いられています。
2003年の国立社会保障・人口問題研究所資料によりますと、日本の障害者施策にかけられている支出は、スウェーデンのそれの約12%、アメリカのそれの53.7%でしかなく、こういう状況の中での、社会保障費の抑制政策は、「弱者切捨て」といっても差し支えないものです。
以上の認識に立ち、日本障害者協議会は以下のことを強く求める次第です。
記
「骨太の方針2008」においては、2200億円の社会保障費の抑制を絶対に行わないこと。
以上
フッターメニュー