11年5月13日更新
VOL.31-1 通巻NO.370
日本障害者協議会理事 岡村 章三
3月11日(金)、東日本大震災は、地震、津波、原子力発電所の事故・ガソリン不足と2重3重の今まで経験のない災害となりました。被災から1週間、日本中がなんとかしてあげたいと祈る思いの毎日です。被害の全貌が確かになりつつ援助の手が少しずつ動き始めました。
九死に一生を得た人が健康を害さないことや、亡くなった人の身元がわかることを祈り、お見舞い申し上げます。高齢視覚障害者が置き去りにされていたことがニュースに取り上げられました。
障害者が避難場所に入れたか。
障害者家族が避難場所で肩身の狭い思いで過ごしていないだろうか。薬が命の綱としている人など、障害者のことが気になります。
私も地震が起きた日は、帰宅困難者となりました。職場から川越駅に急ぎましたが、JR埼京線も東武東上線も止まったままで1つ隣の駅の知り合いの家まで歩きましたが、留守でした。
川越市高階市民センターで帰りを待とうと思いましたが帰宅困難者になりきることにしました。
市民センターの配慮でここで一晩過しても良いと言われましたが、地域の避難場所である高階小学校に、私と同じ帰宅困難者が60人くらい集まって居るということで移りました。
避難場所である体育館は、3階にあり、障害者が避難できる場所ではありませんでした。
ウレタンの敷物と薄い毛布を渡されましたが、寒くて寝られませんでした。
被災された人たちが、冷えきった体と、乏しい食料でしばらく過ごすのかと思うと、それだけで病気になってしまうと思いました。市民センターの職員が、一晩私の近くに居てくれ、何回かトイレに連れて行ってくれました。
埼玉県では、「障害者まつり」を3月20日にやる予定で進んできた直前の出来事で、開催に向け、前のめりの状態から中止の決定をすることは、苦しい決断でした。
中止となった20日は、被災した障害者のために「さいたま新都心駅」前で支援募金を行い多額の募金をしていただき、継続してやることになりました。
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