障害の種別や立場、考えの違いを乗りこえ、障害のある人々の社会における「完全参加と平等」や「ノーマライゼーション」の理念を具体的に実現することを目的として、各種事業を全国的に展開しています。

10年8月19日更新

2011年「すべての人の社会」8月号


2010年「すべての人の社会」8月号

VOL.30-5 通巻NO.362

巻頭言  障害者は辞められない

日本障害者協議会理事 春田 文夫


 私はとうとう古希を迎えることともなり「身体がコキコキ言ってます」等と馬鹿な挨拶をしていますが、大先輩には85歳になるスーパーCPの顧問もおられますから、私などはまだまだ未熟者なのかもしれない、とも考えています。

 私が共同代表を務めている全国障害者団体定期刊行物協会連合会は、ちょうど1年前に総務省・厚労省・郵便事業会社の3者に対して日本障害フォーラムと一緒に低料第三種郵便物に関する要望書を提出致しました。

 その後、表・裏含めて何度も話し合いをもってきましたが、全くの平行線を辿っている状況にあります。ポイントの8割有料購読会員と事件後出てきた会計検査院の指摘に基づく全数調査等などの壁が立ちはだかっているのです。

 その上に、厚労省は有識者会議の提言を受けた形で、証明書発行業務から撤退すると言い出しました。厚労省がこれを実施すれば、当然のことですが地方自治体も右に倣えとなります。私個人的には証明書が要らなくて割引制度が適用できるならば、別に文句を言う必要もないのですが、総務省や郵便事業会社には大きな波紋というか混乱を生じさせています。

 こうしたことから明らかなように、今回の事件からの教訓は彼ら側には「再発防止」の視点しかなく、一向に我々利用者側の被った被害の問題等は語られぬままで、いやがらせとも取れるような締め付けのみが厳しくなっているだけなのです。

 それにしても、我々を取り巻く状況はあまりに暗過ぎると思います。一番は政権交代して「期待をしたにも拘わらず裏切られた」と思わせている現政権の不安定さにあります。批判していたにも拘わらず同じような党首交代をしている政党、その上今回の参議院選で安定過半数を取れなかった政党、何を信じて期待していけば良いのかが誠に不明確になったことに、思わずため息をつきたくなるのは私だけではないと思います。

 それでも我々は障害者を辞めることは出来ませんから頑張り続けるのみです。

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