障害の種別や立場、考えの違いを乗りこえ、障害のある人々の社会における「完全参加と平等」や「ノーマライゼーション」の理念を具体的に実現することを目的として、各種事業を全国的に展開しています。

2010年「すべての人の社会」6月号

2011年「すべての人の社会」6月号


2010年「すべての人の社会」8月号

VOL.30-3 通巻NO.360

巻頭言  障害者制度改革の動向

全国腎臓病協議会常務理事
日本障害者協議会理事 金子 智


 多くの分野がまな板に上っているが、自由権に関わる分野と社会権に関わる分野とに分けることもできる。最近ではこの二分法には疑問もあるようだが法律学に明るくない筆者にはよくわからない。

 現在進行中の制度改革では、自由権に関わる分野で新たな立法化が予定されるなど大幅な改革が見込まれる。たとえば障害者差別禁止法、障害者虐待防止法など。情報・コミュニケーション法をという声もある。成年被後見人に選挙権をというのもこの分野である。特に遅れの深刻な分野なので大改革が必要とされる。

 これらの改革はそれなりに予算を要するが、社会権分野に比べればほとんどお金をかけずに進めることができる。したがってこの分野の改革の課題は、財政的側面ではなく、技術的側面が中心となる。

 一方、この未曾有の財政危機の中で、大きな予算を要する社会権分野の改革は、技術的課題と財政的課題の両面をにらまねばならない。ところが財政的課題をクリアーする方針の確立は、推進会議でも福祉部会でも議論のしようがない。

 まず多くの人は障害は自分のこととは思わないので保険制度はなじまない。したがって税が基本となる。障害者分野により多くの税を投入するには、予算配分を変えるか増税が必要となる。しかし推進会議や福祉部会は、ほかのどの分野は削ってもよいとか、増税が必要か否かや必要な場合どんな種類の増税が適切かなど、検討する能力も権限もない。

 したがって社会権分野でも、推進会議や部会に期待されているのは財政確保の方法の検討ではなく、障害者権利条約に沿った法制度のあり方の検討である。障害者がどのような生活をすることが権利として保障されるべきか、そのための社会の責務は何か、を明らかにすることである。同時にその実施に必要な財政規模を推計し、政府・国会・国民の理解と判断を求めることになろう。

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 国民会議を振り返る 三澤 了

 年表 1983年~1985年


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 精神障害者も当たり前に暮らしたい 生活論・生活療法論の見直し 10
 生活療法批判について その1  思いもかけず批判を浴びる
中澤 正夫
 エッセイ パラボラアンテナ〔91〕 弱者今昔
花田 春兆


緊急抗議声明 与党による「障害者自立支援法一部改正案」提案に断固反対!

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