障害の種別や立場、考えの違いを乗りこえ、障害のある人々の社会における「完全参加と平等」や「ノーマライゼーション」の理念を具体的に実現することを目的として、各種事業を全国的に展開しています。

1.障害者運動への主体的な取り組み

1)国内活動

  1. 新たに「障害者プラン」の実現にむけての取り組みが始められる中で、支援費制度の問題点が浮き彫りにされ、さらに財源問題を抱えて「介護保険」との統合問題が焦眉の課題になってきている。また、年金関連法の定時改正の時期にもあたる。このような状況のもとで、障害者団体が一体となって諸課題に対応していくことが、かってない程望まれる年であるといえよう。また、諸課題解決にあたっては、担当諸行政機関との綿密な連携も求められている時期でもあるので、障害当事者及び関係者の立場から提言し、よりよい障害者施策の実現を求めていく。
  2. JDF(日本障害フォーラム)への対応 
    昨年10月に準備会が発足し、本会議設立の実現が待たれるところであるが、準備会構成団体と協力しつつ、わが国における障害者関連諸運動を展開するための団体の設立に積極的に関わっていくこととする。
    また、JDとしても、JDFの専門委員会(①障害者権利条約②第二次アジア太平洋障害者の十年③差別禁止法の立法化④新障害者プランの推進と見直し)に積極的に参加するなど事業全体の発展に寄与していきたい。

2)国際活動

  1. 障害者権利条約の実現にむけて
    障害者権利条約の採択にむけての動きは活発化している。過去2回の特別委員会を経て、本年1月国連本部においてワーキンググループが開催され、作業部会草案が採択されたところである。
    本年5月と8月の特別委員会では、条約の内容検討が本格的に行われる予定である。条約の本格的な内容検討に際し、主要な論点として予想されるのは、①障害の定義、②差別の定義、③モニタリング制度のあり方などである。
    以上の状況をふまえ、JDとしては、JDF加盟団体との連携を図りつつ、政府とNGOとの協力関係の円滑化に助力することを通じて、内容の充実した権利条約の実現にむけて努力する。
    • 国連特別委員会には代表を派遣する。
    • 「障害者権利条約草案」等に関する情報を多くの会員及び多くの市民に提供していく
  2. 第2次アジア太平洋障害者の十年の推進とAPDFへの参加
    第2次のアジア太平洋の十年の推進目標である「びわこミレニアムフレームワークBMF」の実施をはかるとともに、「アジア太平洋障害フォーラム(APDF)」の活動に積極的にJDFの構成団体と連携をとりあっていきたい。
  3. その他の国際的活動と国際交流事業の推進
    • 上記の障害者権利条約や第二次アジア太平洋の十年を含め、海外の関連情報を収集し、情報誌やセミナーなどを通じて広くその内容を知らせる。
    • 国などの障害分野に関する交流計画への参加も含め、会員と海外障害関係者との積極的な交流の機会をつくる。

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