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●解説 朗読あり (click here!) 芭蕉の保護者・杉山杉風 それまで、《ことばのあそび》だった俳かいを芸術にまで高 めたのが、元禄の代表的文学者の一人、松尾芭蕉だったのは、 よく知られています。 その芭蕉には大勢の弟子たちが、全国にいました。 杉山杉風はその中でも、芭蕉がまだ有名になる以前の早い時 期からの、生涯変ることのない、弟子仲間でも特に信頼の篤い 一人でした。 この杉風は、鯉屋という魚問屋の大商人で、芭蕉の江戸での生 活の保護者でもあったようです。 軒先に大きな芭蕉が茂っていたところから、雅号の由来とも なった深川の芭蕉庵も、鯉屋の魚を一時的に飼っておくいけすの 番小屋だったと云います。 このように何の苦労もないように見える杉風も、実はひどい 聴覚障害を持つ身だったのです。 芭蕉は、そうした杉風の身を思いやって、生涯、耳の遠いと いうことを、俳句に詠むことはなかった、と伝えられています 。 俳諧の まことの花を 咲かせんと 身を責める師を 住まわせて 鯉のいけすの 小庵に 芭蕉は茂る[←←最初] [←前頁] [次頁→] [最後→→]
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