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●解説 大学者・塙保己一 六歳で失明した少年が武蔵野の片田舎から、希望を抱いて 江戸に出たのですが、琴・三味線の音曲も、ハリ・あんまの術 も一向に上達せず、絶望から四谷の千鳥が淵に身を投げようと まで思い詰めます。 あと三年はやりたいことをやらせるから、それで芽が出なけ れば故郷へ帰れ、と師に激励されて思い切って、学問の道へと 志します。 幸い隣り屋敷に、今でいう対面朗読のボランテアが現れたこ とから運は一挙に開き始めます。 十七歳で加茂真淵に入門、『日本書記』など六国史を短時間 でマスターするなど才能を発揮して行きます。 これが大学者・塙保己一の誕生する有名な話です。 学問で検校にまで登り詰めた二年後、水戸藩から十人扶持を 受けて『大日本史』の校正を手伝い、一方自宅では『源氏物語 』の公開講座を定期的に催しています。 当時の川柳の、番町で目明き盲に道を聞き、が現在に伝わっ ているのも、麹町の番町にあった彼の家での私塾がいかに盛況 だったかを物語るものでしょう。 さらに『群書類従』刊行の大事業に取組むのです。[←←最初] [←前頁] [次頁→] [最後→→]
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