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●解説

  検校けんぎょう制度の基 明石検校

   南北朝の騒乱と云えば、全国の武家や公家が、吉野の南朝と
  京都の北朝とに分かれて、各地で戦闘を繰り広げていた乱世を
  指しています。
   しかし、その誰もが全国の統一を願い、味方の勝利による和
  平の到来を望んでいたのは同じでした。
   その騒乱の時代を扱った、大長編物語とも呼べそうな「太平
  記」も、書かれている内容よりも、そうした願いを篭めた題名
  だったと思われます。
   その「太平記」の時代に、武力や権力、憎しみや裏切りとは
  別の、もう一っの世界で天下を統一し、揺るぎない地位を築い
  た人がいました。
   平家琵琶の名手で、各地方に伝わっていた幾つかの流派を統
  一して一方いちかた流を開き、ばらばらに語られていた「平家
  物語」を纏め上げた明石検校です。
   彼の名声は南北の別なく響き渡って、愛好者を生み、双方の
  朝廷から招かれて演奏し、ついには、何時でも御所に出入りし
  ていいという証しの紫の杖を賜ります。
   そして盲人全体のための検校制度の基を築くのです。


    盲人の検校制度の基を築い
    た、明石検校。
    御所入りの自由の証しに
    賜った紫の杖。
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