障害の種別や立場、考えの違いを乗りこえ、障害のある人々の社会における「完全参加と平等」や「ノーマライゼーション」の理念を具体的に実現することを目的として、各種事業を全国的に展開しています。

20年5月29日更新

2020年4月20日付当会の緊急要望へのご回答への再質問への厚生労働省回答(概要)

○JDは2020年4月20日、「【緊急要望】 障害のある人のいのち・健康・くらしを守るために」を公表し、内閣総理大臣、厚生労働大臣宛に提出いたしました。【PDF版はこちらから】

○これに対する、2020年5月7日厚生労働省社会・援護局からの回答はこちらです。
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○JDは2020年5月11日、「4月20日付当会の緊急要望へのご回答への再質問」を公表しました。両大臣宛に提出いたしました。
【PDF版はこちらから】

○これに対する、2020年5月27日厚生労働省からの回答(概要)はこちらです。
【PDF版はこちらから】

2020年4月20日付当会の緊急要望へのご回答への再質問への厚生労働省回答(概要)




1-4)障害のある人の給与や工賃の保障について
 事業の縮小や休止によって、収入減が生じ、給与や工賃の支払いに多くの事業所が苦慮しています。A型事業所では、雇用調整助成金を利用できない場合もあり、B型事業所等では工賃を補填する仕組みがありません。事業所での給与・工賃が障害のある人の生活を支えており、その補填策を求めたところですが、ご回答では現在のメニューを紹介されているだけでした。改めて工賃保障の制度化についてのお考えを教えてください。

厚労→ 障害福祉サービスの中に障害者個人への給付は難しい。二次補正に生産活動の活性化によって賃金確保するための予算を組んだ。休業中の固定費なども対象にしている。そうしたものを活用して、工賃に反映させてもらいたい。
(JD-雇用保険の休業補償は雇用関係がないと利用できない。この機会に福祉的就労の場の工賃保障について検討して欲しいと伝えたところ、他の団体からも寄せられており、今後の検討とのこと。)


1—6)小規模分散での支援のための公的機関の一時活用
この項目については、要望に対する回答がありませんでした。改めて自治体の管理する公的施設 の利用について、国の考え及び自治体への働きかけについて教えてください。

厚労→ 前回の回答で国としては精一杯であり、自治体の建物を国から利用できるようにとは言えない。自治体の判断になる。自治体としては、分散配置で支援の質が担保できるのか、危惧しているのではないか。
(JD-国はよくモデルケースを紹介するが、そうした形で自治体に伝えていくことができるのではないか。)

2-2)障害特性を考慮した治療環境を整え、速やかに入院できるようにしてください。
 ご回答では、障害のある方々の障害特性等を踏まえた受入医療機関の整備を都道府県に検討を依頼しているとあります。この障害特性への配慮ですが、具体的にはどのような障害や障害程度を想定して整備されているのでしょうか。都道府県での検討を依頼されていると思いますが、各都道府県の準備状況を教えてください。

厚労→ 障害特性については、行動障害のある人、医療的ケアの必要な人などを想定していた。各自治体のことを網羅的に調べているわけではないが、自治体によって、もともとの地域医療の状況に差があり、検討内容にも幅がある。各自治体に医療体制整備協議会があり、その中に障害福祉関係者も加わり、感染症のことも踏まえた検討が行われていくことが重要と考えている。医師会などにも理解を求めていくことが必要。医療的ケアの必要な障害のある人のこと等、医師会でも一定の理解があるのではないか。

2-3)障害のある人に、感染者、感染の疑いが出た場合、他の入居者との交流が制限できる空間を用意してください。
 5月4日付の事務連絡「障害者支援施設における新型コロナウイルス感染症発症時の具体的な対応について」では、感染の疑いのある人が出た場合や軽症者の場合には施設のゾーニングを求めていますが、実際にゾーニングの困難な施設もあります。他の入居者との交流を制限できる空間の準備はクラスター防止にも必須と考えます。各自治体にそうした準備を求めることはないのでしょうか。求めないとするならば、その理由を教えてください。

厚労→ 5月4日付の事務連絡は、障害者支援施設を想定しているもので、グループホーム(GH)などについての療養のQ&Aを発出する。GHでの療養については、どこで感染者が療養するかは、保健所が判断することになる。また、障害福祉の領域では、感染症対策の経験がある人は少ないだろうが、各県の感染症の知識のある人が一定衛生サイドにいるので、そうした人に相談できるようにすることも考えている。看護師の中にも感染症に詳しい人がいる。
(JD-感染者が出てからの対応では遅く、感染疑いのある人が出た時点で対応を相談できることが重要。)

2-4)情報保障
(←「情報公開への配慮」を書き換えました)
地方自治体に対し、字幕映像の提供など情報提供への配慮を依頼しているとあります。地方自治 体の情報提供の配慮はどの程度進捗しているのでしょうか。夜間の相談先など、電話番号のみで、 ファクス番号が記されていない自治体もあります。障害の特性への配慮を行い、情報提供のわかり やすさ、アクセスのしやすさなど、国で把握している各自治体の進捗について教えてください。

厚労→ 実際には各自治体のことを網羅的に把握することは困難である。

(JDまとめ)

          

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