13年8月21日更新
VOL.33-45 通巻NO.398
NPO法人日本障害者協議会理事 春田 文夫
障害者プラス高齢者の身になって思うことはたくさんありますが、いずれにしても不安しかないと言えます。
私は今年「年男」で、72歳になります。脳性まひ者も長生きするようになったものだとつくづく思います。かなり
お元気な諸先輩方は未だに意気盛んでおられますので、後に続いてしっかりしなければ、と思います。
私事ですが、私の母親は私と20歳しか違いませんから、今や周りの人たちには親子とは見えないようで、母
親の入院先のスタッフの皆さんからは弟だと思われたり、時には旦那さんと思われたりです。
母親は、私をこの世に産み出してくれてからは、正に私のためにだけ生きてきたと言っても過言ではない
人生を送ってきました。しかし、10年近く前に誰も居ない自宅で誤嚥性肺炎で倒れて、手当が遅れたことも
あってかなり重度な認知症患者となりました。その時には、二人の弟がおりましたから、私にはそれほどの
負担もありませんでしたし、弟たちには申し訳ないが、何とかしてもらうしかないと、もっぱら兄貴風を吹か
せて、ああしろこうしろとだけ言って済ましておりました。
しかし、8年前に二男坊が突然肺癌に罹患していることが判明し、あっという間に全身に転移して61歳で
旅発ちました。それでも私は、まだ下の弟が居るので彼に全てを託せば良いと結構気楽に考えていました。
その弟が、4年前に一人住んでいた自宅で、62歳で肝硬変で亡くなっているのが発見されました。寂しさから
の多量な飲酒が原因でした。私は、正直頭が真っ白になり、精神的に相当なダメージを受けました。その上に、
かつてこの欄にも書きましたが、突然の娘のてんかん患者としての人生の始まりまでが重なりました。
私は同じ障害のある家内と結婚してから42年経つのですが、私も家内も、若い時は出来たことがどんどん
出来なくなっているのを嫌という程感じる毎日となっています。
老老障障介護などというものはとても成り立ちません。そこに加えて国は介護保険対象の要支援レベルの、
私レベルの者たちを法外に切り捨てて、ボランティアなどによる、地域の活力でカバーするというような動き
です。生活保護費の引き下げ、年金支給開始年齢の引き上げ、消費税の引き上げ等々、この先には明るい
ものが一つもありません。健康に気を付けて障害者運動の闘いが続けられるようにするしかないと考える今日
この頃ではあります。
参院選を終え、どこへ向かうか
石渡 和実
国の審議会のうごき ~社会保障審議会障害者部会と障害者政策委員会が再開~
さいたまの条例づくり‥
それぞれの立場から条例の意義を改めて考える
浅輪 田鶴子
条例づくりに関わって
~さいたまから社会を変える!~
見形 信子
聴覚障害の当事者として
川津 雅弘
聞いてほしい、わたしたちの声 ~いわて・陸前高田での支援から~
小山 貴
第2回 精神障害者の人権の向上に向けて
~30年の差を縮小するために~
炭谷 茂
嶋 千恵子
JD加盟団体訪問 いってみよう、聞いてみよう 52
筋痛性脳脊髄炎の会
続々は続々
花田 春兆
▼お申し込みは下記JD事務局へメール、電話、FAXなどでご連絡ください。
〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1 日本障害者協議会
TEL:03-5287-2346 FAX:03-5287-2347
○メールでのお問合わせはこちらから office@jdnet.gr.jp
○FAXでのお申込み用紙はこちらから 【賛助会員申し込みFAX用紙】
※視覚障害のある方向けのテキストデータ版もございます。
※ご不明な点はJD事務局までお問い合わせください。
フッターメニュー