●最新のニュース20021113

「新障害者基本計画案」が提示される
−新しい障害者基本計画に関する懇談会(第6回)−

   去る11月6日午前、「新しい障害者基本計画に関する懇談会」が内閣府にて開催されました。

   第6回目となる6日の懇談会では、前回出された「新障害者基本計画骨子(案)」(以下、「骨子案」という)(A4・16ページ)に肉付けがされ、全34ページにわたる「障害者基本計画案」(以下、「計画案」という)という形で事務局より提示がされました(正会員事務局には第6回懇談会での配布資料一式を発送済みです)。

   今回提示された計画案では、前回の骨子案と大枠での項目立て(JD e-Letter No.113参照)には変更はありませんでした。しかし、「分野別施策の基本的方針」の各分野(1.啓発・広報、2.生活支援、3.生活環境、4.教育・育成、5.雇用・就労、6.保健・医療、7.情報・コミュニケーション、8.国際協力)における「施策の基本的方向」について、委員間からは、「骨子案よりも膨らんだ内容で書かれているという点では事務局の努力は評価できる」との声があがっていました。

   各委員から、計画案に記載されている項目に沿って、具体的な意見(本協議会からの意見書はこちら)が出されました。また、複数の委員からの意見としては、障害者権利条約の制定、ナショナルセンターの設置、精神障害者福祉施策の充実等の提案がなされましたが、京極座長・吉富参事官からは、ともに芳しい回答を得るには至りませんでした。

 また、前回の懇談会で出された「この間の意見・意見書が報告書にどのように反映されているのか」との意見については、今回の懇談会では「懇談会で出された主な意見の概要」という「事務局で整理した」(吉富参事官談)資料の提示はあったものの、具体的な説明はなされないままでした。

 懇談会の開催は、最終となる次回(日程は未定)で「最後の意見調整を行いたい」との座長からの説明がありましたが、「あくまでも年内に閣議決定をする『新障害者基本計画』ための素材を提供する場である」との発言もあり、これまで出されてきた提案がどこまで意味のあるものとなるのか、不安が残るところです。

 最後に京極座長より「歴史に残る基本計画に」との発言がありましたが、計画案は確かに内容自体は膨らんだものの、理念が先行している点が目立つように見受けられ、実際に現実的な「新障害者基本計画」とするための具体的施策が何処までともなうのか、大いに期待をしたいところです。

■加盟団体・関係者の皆さん、意見を送りましょう!!
   内閣府では、この「新障害者基本計画」でパブリックコメントの募集をはじめました。
   今後の10年にもわたる障害者施策の柱となる基本計画です。より良い基本計画とするために、団体、個人を問わず、どんどん意見を送りましょう!。パブコメの募集は今月28日まで。
   なお、懇談会では「新障害者基本計画案」が提示されていますが、意見募集の対象は「新障害者基本計画骨子案」であることにくれぐれもご留意ください(なぜでしょう?)。

★新しい「障害者基本計画」の策定に関する意見募集HP
    → http://www8.cao.go.jp/shougai/pubcomme2.html

(宛先)郵 送:〒100-8970   東京都千代田区霞が関3−1−1   内閣府政策統括官(総合企画調整担当)障害者施策担当
             電子メール:意見提出様式(http://www.iijnet.or.jp/cao/public/opinion-public2.html)に必要事項を記入して送信。


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