●最新のニュース20020826

福祉・医療分野の新プラン案は策定済み!?
−障害保健福祉部企画課とのヒアリング行われる−

 8月23日(金)、厚生労働省障害保健福祉部企画課により、新しい「障害者基本計画」及び「障害者プラン」における福祉・医療分野に係るヒアリングが行われ、同課から仁木課長、片石社会参加推進室長等が、本協議会からは河端代表、藤井常務理事、太田政策委員長等が出席し、約1時間30分にわたって意見交換等が行われました。

 このヒアリングは、「新しい障害者基本計画に関する懇談会」(懇談会)に参加する障害関係団体を対象に行われているもので、先日の障害者雇用対策課に続くものになります。
 今回、本協議会では「懇談会」に提出した要望書(13の要望項目)を資料として用意、河端代表から「JDとしては障害全般に関わる問題について要望する」との挨拶後、太田政策委員長から「厚生労働省とJDとの間では政策に関する考え方には差はなく、問題を共有していると考える」としたうえで、次の点を強調して要望しました。

1.地域生活を可能とする社会資源の整備(各種専門職の配置計画を含め)
2.小規模作業所やグループホーム、福祉ホームへの補助金額の増(第1種社会福祉事業並に)
3.施設経営者に対する「ノーマライゼーション」の啓発指導
4.障害認定されない障害状況にある人々への福祉・医療等の保障(実態調査の必要性)
5.障害種別間の格差の是正

 太田政策委員長の発言を受けて、仁木課長は「現在の計画は『ノーマライゼーション』を謳いながら入所施設を増やしてきた」として「新しい計画は地域生活支援に重点を置いて、地域での受け皿づくり(グループホーム・地域生活支援センター・ホームヘルパーの質量充実)を強化する」と話され、また、障害者の主体性を尊重したサービスの必要性と施設の役割に触れて「個別サービス実施計画の作成による主体性の確認と施設サービスの第三者評価が必要」と話されました。

 また、法の谷間にある「障害」状況にある人々の問題については、「ニーズに応じて必要なサービスを提供しなければならないと考える」とする一方、「障害の定義の見直しまでは考えていない」とされました。
 その後はフリーで意見交換が行われ、藤井常務から「障害者基本法を改正して市町村障害者計画の義務化を」との要望については、「行政側からの改正作業では総務省(旧自治省)が反対するので、議員立法で『義務』にしなければ」とのアドバイスがあり、また、障害関係福祉3法の統合問題については、「法律が統一されても現場は混乱する。まずは実態の格差をなくす方向で」とされました。

 最後に、新障害者プランの策定作業に係るやりとりの中で、仁木課長は、初年度となる平成15年度予算の概算要求にむけて「グランドデザインはできている」と話され、自治体の意見を聞いた後、10月頃を目途に障害関係団体のヒアリングを行うことが明らかされました。


トップのページに戻る