●info20021002
2日午前、第5回目となる「新しい障害者基本計画に関する懇談会」が内閣府にて開催され、「新障害者基本計画骨子(案)」(WORD形式)(以下「骨子(案)」)が提示されました。
この間の懇談会では、事務局より「新障害者基本計画骨子(素案)」及び「分野別施策の基本的方向骨子(素案)」(いずれも未定稿)が提示されてきましたが、「今まで資料は事務局のレジュメ的なもの」(京極座長/日本社会事業大学学長)として、「今回提出されたものが懇談会としての案で、これを揉んで肉付けをお願いしたい」(同)との説明がなされました。
骨子(案)は「前文」、「基本的方針」、「重点的に取り組むべき課題」、「分野別施策の基本的方向」「推進体制等」の柱立てで構成され、骨子(素案)と比較すると、「基本的考え方」と「基本的方針」が一本化され、「重点的に取り組むべき課題」が1つの柱になる構成となりました。
新障害者基本計画骨子(案) | 新障害者基本計画骨子(素案) |
前文 T 基本的な方針 U 重点的に取り組むべき課題 V 分野別施策の基本的方向 W 推進体制等 |
はじめに T 基本的考え方 U 基本的な方針 V 分野別施策の基本的方向 W 推進体制等 |
京極座長から「出席委員全員から意見を聴取したい」として、挙手する委員も含めて発言を求め、文言の修正や追加をはじめ、様々な意見がだされました(後日、内閣府ホームページに掲載される議事録をご参照ください)。
とくに、この間の意見・意見書が骨子(案)にどのように反映されているのかの説明を求める発言があり、吉冨参事官から「次回までに整理したい」との回答がありました。
また、数人の委員から出されていた1)障害者差別禁止法、2)障害者総合福祉法、3)民法の扶養義務の見直し、の各提案については、1)人権擁護法案で進められていること、2)種別の不均衡がないように施策を進めるが、現行法の再整理には慎重な検討が必要であること、3)障害者問題から政府で取り上げるには大きな課題すぎること、との回答(吉冨参事官)があり、京極座長からも「計画の中で個別法制をあげることはどうか」との発言があり、今後の計画策定作業において大きな課題となりそうです。
次回日程は未定ですが、今後10年間の計画が従来計画の「延長」となるか、真の「ノーマライゼーション」社会の実現に大きく前進する計画となるか、大きな山場となることが予想されます。