●最新のニュース 20051222

日本障害フォーラム(JDF)、厚労省藤木課長と懇談

 

1221日(火)日本障害フォーラム(JDF)は、厚生労働省の保健福祉部藤木課長らと懇談を持った。これは1130日に提出した要望書に基づくものであった。JDから藤井常務理事と太田企画委員長が参加した。

 冒頭、藤木課長はその日予算内示があったことを述べ、「高齢化の中にあって厚生労働省の予算は前年度比0.6%の伸びであるが、障害関係の予算は8.1%伸びている。省内的に見れば、様々な評価があることだろう」とした。
 また「定率負担(応益負担)の上限額について当初一般については4200円であったが、与党議員の強い働きかけによって37200円になった」と語った。

 地域生活支援事業(来年10月〜)には半年分として200億円を付けた、とした。移動介護はこの事業によって行われることになるが、「国としてガイドラインを出す考えがあるか」との質問に対し課長は「ガイドラインを出すつもりはないが、各地で実施しているよい事例集は出す考えである」と述べた。これに対して「どういう観点に立ってよいと見なすのか」との質問に対し、「国としてはそういう判断規準は持てない」とした上で「モビリティを高める事例集としたい」と補足した。
 自立支援医療について質問も多く出された担当者が出席していなく、答えはなかった。
 補装具の自己負担については個別給付等の自己負担とは合算せず今まで通りそれぞれの自己負担額を支払う形となる。

 いずれにせよ26日に全国課長会議がありある程度の詳細は明らかにする様子である。注目される障害程度区分についてはまだまだ詰め切れずにいる状況である。

 この年末から年始にかけて私たちを取り巻く状況は本当にますます厳しくなってくるであろう。(「障害連事務局FAXレター」107より)

 



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●最新のニュース 20051207

厚労省が「新障害程度区分」を提案

 

 125日、厚労省は社会保障審議会障害者部会に「障害者自立支援法」による福祉サービス実施の前提となる新しい障害区分を提案しました。

それによれば、程度区分は、区分1から区分6までの6段階で、サービスの必要がない場合は「非該当」とされます。どの区分にするかは、本人の申請に基づき市町村が二段階の判定を経て決定します。

その判定は、106項目にわたる聞き取り調査で行われますが、そのうち79項目は介護保険の要介護認定で使われている項目と同一のものです。残りの27項目で障害の特性を反映する、としています。

106項目の調査データをコンピュータ処理して区分認定し一次判定とします。それに基づき医師の意見等を考慮して市町村審査会で最終的な判定を下すという二段階で区分認定をすることになります。

厚労省によれば、20061月から2月に一次判定ソフトの検証作業を実施し、4月から障害程度区分判定を一部で施行した上で、10月から完全実施する予定だとのことです。

問題は、この判定により、これまで福祉サービスを受けていた障害者が「非該当」となる恐れがあることです。家事に支援が必要な知的障害者とか、統合失調症で掃除や調理が自発的にできない精神障害者の人々がサービス対象から外されることが懸念されます。

詳細は、以下の独立行政法人福祉医療機構が運営しているホームページ「WAM NET(ワムネット)」http://www.wam.go.jp/  「行政資料」2005年12月7日「第29回社会保障審議会障害者部会資料」に掲載されています。