●最新のニュース20050627

障害者自立支援法案に関する障害8団体の記者会見の経過と一連の報道について

障害8団体は、国会延長と障害者自立支援法をめぐる与党と民主党協議の準備が行われるなか、共通する問題について統一要求をまとめることになりました。

ところが、民主党が与党との「修正協議」を打ち切ったとの情報があり、このままでは原案通り衆議院で成立し、障害者団体の統一要求と団体ごとの問題を解決することが不可能となる危険が生じてきました。こうした中で6月23日、日身連から「24日午後3時から緊急事務局会議を開きたい」と連絡がありました。この日は担当役員とJD代表が不在であったため、代理が会議に出席しました。

24日の会議は、冒頭「本来は緊急要望事項を協議することになっており、いくつかの団体から意見も出されているが、与党と民主党の『修正協議打ち切り』という緊急事態が起きたので、まずこの問題から協議したい」と提案がありました。

会議では、障害者自立支援法が修正なしに衆議院で成立することは受け入れられないという8団体意見がまとまり、各政党に対して協議するよう申し入れることになり、緊急声明として記者発表することになりました。

24日午後550分から始まった記者会見では、緊急協議に関しては8団体とも同じ意見を述べましが、法案の行方については、「安直に成立させるべきではない」「修正後速やかに成立を図って欲しい」と多様な意見が出されました。JDからは、この法案が、「応益」という名の障害者負担を基本とし、内容も多くの問題が残されており、審議も不十分であるので、十分な議論の機会を保障されるよう求めたいと発言しました。

記者団からは法案の行方とかかわって「応益負担」について質問が集中しました。各団体は、応益負担反対、応益(定率)負担を受け入れるなど、それぞれの見解をのべました。しかし、応益負担受け入れるとしても、低所得者対策、所得保障の改善等の条件付きであることがのべられました。さらに「応益負担」を受け入れるのかという趣旨の質問があり、日本障害者協議会などは、8団体として統一見解をまとめて会見に臨んでいないことを述べました。それにもかかわらず、「団体合意」と報道されたことは事実に反したものとして困っております。

障害者自立支援法の行方が最終段階を迎えているときでもあり、当該報道機関はもとより、今後正確に報道されるよう要請いたします。

日本障害者協議会は障害者の自立と社会参加、人権保障の立場に立って今後とも応益負担の撤回等をもとめて努力を続ける所存です。

2005627

                                             日本障害者協議会


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